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コツコツ防災|防災訓練を日々の生活から考える

美容室で防災トランプを活用

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ざっくり言うと

美容室で防災トランプを活用している事例の紹介です。

美容室で防災トランプ

防災に関する社内研修として横浜市の磯子・屏風ヶ浦にある美容室トリプルエフでは防災トランプを活用し、勤務スタッフ全員がいざという時の準備や危険予測に役立てています。

tripleef

いつもの美容室で【もし】地震や災害に遭遇したら?

こんにちは、防災トランププレイリーダーの中島翔(なかじまかける)です。
横浜市磯子区・屏風ヶ浦で美容室経営をしています。私自身も美容師です。

いつもの美容室で【もし】地震や災害に遭遇したら?

  • パーマを巻いている時やカラーをしている時
  • 髪の毛を流している時

などなど

「すぐに避難する」ことは当然としても、その後自分の髪の毛どうなっちゃうんだろう・・・?
なんて不安考えた事は無いですか?

美容室は「長時間滞在する場所」ですよね。
なので美容師という観点からは、「もしもの際の準備を万全に備えて、お客様をお迎えしたい」と考えて取り組んでいます。
美容業界全体はこのような防災の取り組みがまだまだ遅れているのが現状です。
まずは自店舗からの取り組みを通じて、美容師の意識に働きかけるところから取り組み始めています。

実母と美容室スタッフを交えて防災トランプ

image3_R
参加してくれたのは、スタッフと地元に長く住み、良く知っている私の実母、プレイリーダーとして私の計7名となりました。今回は初めて取り組むということもあり、みんなが笑顔になれる「防災193」をゲームとして採用しました。通常の193のルールに追加して、防災の話をすると「取らなければいけない手札を半分、場に戻せる」という点で勝ちやすくなるルールです。

image1_R
まずは円状にトランプを配置します。じゃんけんで順番を決め、最初の人から「いっきゅうさん!」と言ってカードをめくっていきます。「1」「9」「3」が出たら手を出して取ります!

最初の話題提供者は・・・!

image2_R
みなさん真剣です。

・・・最初は母親が負けてしまいました。

ここから、防災トランプルールの発動です。
取った手札からランダムに1枚を選びます。

崖崩れの話!!

image3_R

「♣J:斜面に割れ目があり、濁った水がわき出ている」
というお題が出ました。

このお題に対し、どんなことに困るのか、危険があるのか、体験談やニュースなどなんでも話してみます。

母親は何を話そうか悩んでいる様子でしたが、プレイリーダーの私の出番です。

「話を引き出すアドバイス」として、

「この近所とかで今までそんなこと無かった?」

と聞いてみました。

すると、

「昔、34~5年前ぐらいに大雨が降った翌日に、山際に住んでいる人の裏庭の崖から濁り水が出ていた時があって、その時は少し話題になったぐらいだったんだけど、その日の夜に崖崩れが起きて家が半壊しちゃったのよ。人には被害は無かったけど、ワンちゃんが亡くなってしまったみたい。それもここ何十年かで2回もあったのよ。崖の補修工事もしたみたいなんだけどね・・・」

という体験を話してくれました。

33年住んでも知らなかった話

自分も地元に住んで33年になりますが、これは初耳でした。
今はそこに別の人が住んでいて、自分も含めた家族や近所の方も新しい住人の方とはあまり面識が無く、そこでそんな事があったというのも知っているのか知らないのかという状態で、もし寝室が一階の崖側にあったら・・・なんて考えたり、心のどこかで気になっている状態が続いていました。

お客様と話す際に

そんな折、お客様に防災トランプの話をする機会があり、崖崩れの事を聞いたと伝えるとそこの家の人知ってるから今度会ったら話しておくねと言ってくれました。
うちの母親の体験を知識として自分が伝える。それがお客様に情報として伝わって住んでいる方の耳に届く。このような形が出来上がった訳ですが、美容室からこんな事が起こるんだと、口コミ(口のコミュニケーション)の凄さを改めて感じたと同時に、これはもしかしたら日頃お世話になっている地元の方々にもっともっと貢献できる機会を創れるのでは?と気付いた時でもありました。

年齢を問わず話し合える場

image4_R
母親は還暦の年、一番若いスタッフとの差は40歳離れています。
その40年の中には普段は思い出していないだけで積み重ねてきた貴重な体験や知識があるのだと思います。
それが防災トランプをきっかけに引き出されて若いスタッフに共有出来た。
これって凄い事だと思います。

若手のスタッフも真剣に取り組める。

一番若手のスタッフも

「♠K-今いる場所の近くにある火山が噴火した」

というお題についてどんなことに困りそうか、何が危険なのかについて、
みんなの頭の中にイメージの湧く「箱根」という地名をを持ち出して真剣に話してくれました。

地域の人々を結びつける場として

普段は話題や接点が無いなぁなんて世代が違うと思う事もあるかもしれませんが、防災という誰にでも共有出来る話題を通じて有益なコミュニケーションが行える。
知識や体験をシェアする事により被害の拡大を防げるかもしれない。
地域に住んで長い方と最近引っ越してきた方とのコミュニケーションや、小さな赤ちゃんを連れて引っ越して来た方と支援している方とのマッチング。
お客様と話している時に越してきて2年間は水や食料が備蓄してある所を知らなかった。なんていう声も上がりましたのでそのような情報交換が出来る場作り。
ご老人達と子供達、親御さんとのコミュニケーションの場作り。
これを様々な方がご来店される美容室から発信したら大きな輪になっていくんじゃないか?

自然にこぼれる笑顔

image5_R
美容業は地域に根差した仕事だから、ずっと地元を大切にしたいから。住んでいる人達に笑顔になってもらいたいから。
自分達に出来る事をコツコツ続けていきたい。
これから少しずつですが地域の方々を招いての防災トランプを活用したコミュニケーションの会を開催しようと考えています。

おわりに

わたしが経営する店舗は3か月に1度、屏風ヶ浦教室として防災トランプのはじめて教室を実施しています。
数か月に1度になりますが朝10:00~11:00の1時間。
地域の人々が集い、つながる場として店舗を活用しています。
次回は2016年3月14日(月)朝10:00~11:00です。
もしお知り合いに磯子・屏風ヶ浦にお住いの方が居れば是非声をかけてみて下さい。

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中島翔

中島翔

代表取締役株式会社TRIPLE-ef
1983年生まれ。地元の横浜市磯子区・屏風ヶ浦にて生来より在住。 本業は磯子・屏風ヶ浦のトータルビューティサロン 株式会社TRIPLE-ef 代表取締役。

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